母がよく買ってきてくれたヨ○○ラパンの調理パン

ある入院中の日「何か食べたいものはある?」と母に聞くと「ヨ○○ラパンのタマゴサンドを食べたい。」と珍しくリクエストして来た。

子供の頃によく母が俺達3人の子供のために買ってきてくれた「ヨ○○ラパン」の調理パン。

昔から御夫婦2人でやっているので本当に街のパン屋さんという感じ。


その日だったか次の日だったが、よく覚えていないが「今でもやっているのかなぁ~」とヨ○○ラパンに行ってみると昔と変わらずヨ○○ラパンは、その場所にありガキの頃以来、行くことがなかったけれど当時よりだいぶ年を取った僕と店主と奥さんがそこにいた。

今、このことを書くまで実感していなかったけれど、本当によく母が買ってきてくれたので、兄弟3人でヨ○○ラパンさんの作ったパンを食べたと思う。

母からのリクエストのタマゴサンドと、あといくつかの調理パンを買って、母のいる病室へ持っていき「ヨ○○ラパンのタマゴサンド買ってきたよ~」と僕がいうと、母はニッコリしながら「ありがとう」と言って迎えてくれた。

早速、ヨ○○ラパンのタマゴサンドを母に渡してあげると「おいしい おいしい」と言って1口2口おいしそうにタマゴサンドを食べてくれた。


しかし、抗癌剤の投与を何回もやっている母の食は細く、2切れあるうちの1切れを食べたら、もうお腹がいっぱいになったらしく「残りは、あんたが食べて・・・」と渡された。

ヨ○○ラパンのタマゴサンドはコンビニエンスストアなどで買うタマゴサンドよりは少し量が多かったと思う。

それでも、1袋くらいは食べられるかもと思って母に渡したけれど、半分は戻って来てしまった。

たぶん母の中ではヨ○○ラパンのタマゴサンドの味を1口2口味わったことで満足したのかもしれない。


でも、僕は少しショックだった。

「タマゴサンドの1袋分も食べられない程になってしまったのだなぁ~」と。

こんなことを今日の朝起きる間際に何故か思い出してしまい涙が止まらなくなって泣きながら起きてしまった。

この記事を下書している最中も涙が出てしまったけれど、今でも母を助けてあげられなかった無念さはある。


ヨ○○ラパンさん、おいしいパンを作ってくれて、ありがとうございました。

どうか、いつもまでもお元気でいてくださいね。

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