「食事療法でガンを治す」について考えてみた
母の癌が発病してからというもの、「病院任せにしていたら母が死んでしまう。」と思っていたので、気がつくと誰もが行う情報収集をしていた。
その中に「食事療法でガンを治す」のページに記載した内容がある。
これらの書籍を読んで、ガンの食事療法の基本方針が発病して半年~1年が勝負どころと知り、当時「焦るな!焦るな!」と思いつつも焦っていた。
そして、「癌が治る」情報を探してきては母に伝えていたし、文章を読み聞かせていた。
でも、癌患者本人からすると大変だったかもしれない。
僕もそれを頭ではわかっていたし、母を混乱させてはいけないと伝えるタイミングにも気を使っていた。
「食事療法でガンを治す」に記載してあることも、なるべくやってみようと思って、ニンジンジュースを工夫して飲みやすいように用意したり、癌に悪い食物は食べないように伝えたりして、1ヶ月、2ヶ月と過ぎていくうちに勝手もわかってきた。
いつも、これ位のニンジンジュースを作っていた。
(ニンジン11本・リンゴ3個レ・レモン1個)
でも実際、「野菜ジュースを1日最低でも1リットル」とか「レモンを1日2個必ず摂取する」などは母からすれば自分の命が消えそうな状態でも、摂取することはできなかった。
食物の規制はできても、摂取は困難なのだ。
「吐いちゃうんですよね~」
少し予断になるが、「白血球の値は、約3000に上がってしまった」のページで当時、漢方薬局に相談に行ったことを書いたが、このとき教えてくれた事のひとつに「吐いちゃうんですよね~」と言っていた事を思い出した。
相談している時に済陽高穂氏の書籍のことなども話をしてみたところ、その薬剤師(女性)も書籍の内容のことを知っていたので「吐いちゃうんですよね~」と教えてくれたのだ。
つまり、万人が万人、大量に摂取することはできないのだ。
母もニンジンジュースをコップで1杯飲むと「もういい~」といっていた。
お米に関しても白米から胚芽米にしたし、水道水もミネラルウォーターに変えた。
とにかく本人ができそうなことは、最小限で取り入れた。
そう・・・抗癌剤の投与をするまでは・・・
抗癌剤療法をすればするほど体力が落ちて、体は痩せ細り、食べる量も僅かになって、現状維持が精一杯な状態になってしまったから、野菜ジュースを大量に摂取するどころではなくなったのだ。
ダイエット本を出した人が、「私はキャベツで成功した」とか「ヨガをやったらダイエットできた」などと書かれた成功本を買って実践してみても痩せられないのと同じで、その人の遺伝子に合った食事療法でなければダメなんだなぁ~と今は思う。
母の場合は、腹膜に癌が転移していたし末期であったので、民間療法は焼け石に水だったかもしれない。(ごめんね)
でも、末期癌から生還した人も実際にいるらしいので現在、闘病中の人は最後まで絶対に希望は捨てないでほしいと切に願う。